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データの大切さ(量的分析と質的分析)

薫化舎のプログラムを始めると、心理士のテスト、医師の検査、運動能力の検査、栄養検査など多くの検査を受けることになります。皆さん驚かれる方も多いのですが、それぞれから得たデータを統合して、分析すると今まで見えなかった問題や課題が見えてくることがあります。

弊社の場合、特にCRIS®︎(cone rod intervention system)という特許技術群があります。ここから得られたデータは、他機関では収集できない情報です。これにより、深いレベルまで学習や認知システムの問題や課題を探ることができますし、それに基づくと効果が可視化できるプログラムをご提供できるようになります。

加えて、インタビューやクライアント様の作文や作品などから先ほどの量的データを補完する貴重な質的データが得られます。これらに質的データ分析を行い、量的データと合わせるとプログラムのターゲットになる多くのリスク-ニーズが浮かび上がってきますね。

そして、この量的データと質的データを活用して分析していくと、さまざまな課題が浮き彫りになってくることもあります。たとえば幼少時からかなり暴力的かつ妄想的な行動を多発して精神病院でお世話になり、治療を受け、入院を繰り返していた発達障害の診断名がついていた方がおられました。時間をかけて量的、質的データを集めて分析を行い結果を医師に相談したところ、今まで行われたことのない新たな検査により難病が隠れていたことなどがわかったこともあります。それにより治療とプログラムをより正確に進め、社会適応ができたケースなどもありました。

長年データを活用してプログラムをご提供してきましたが、学習障害とか発達障害とされる方々のうち、さまざまな別の要因が見つかることも多いです。治療や認知リフレーミングプログラムのターゲットが明確になりますので、プログラムが進むにつれて多くの発達上の問題や課題が消えていきます。

薫化舎グループの一般社団法人日本認知リフレーミング協会名誉会長の竹田契一博士が「発達障害でなくなる」という題名でご講演をしてくださるのもこのような現状を捉えてのことです。

このような弊社のプログラムの背景には、データ収集と分析といった数学的な論理も隠れています。例えば弊社がターゲットとする各種リスクファクターも変えることのできる要因とされていて、これは全体集合と部分集合といった集合論がベースにあるのです。ですので、社会的不適応のリスクファクターの一つである学習障害という読み書き等の課題も深くデータを探ることや対応プログラムによって補集合(読み書き等ができる)になるかもしれません(補集合なったケースも多いです)もしかしたら学習障害という概念も変わっていくかもしれませんね。

データはさまざまな発見をさせてくれます。社会的問題や課題を扱う弊社のような社会的企業にはデータは特に重要だと思います。弊社には、多くのデータが蓄積してきていますので、それをAI化していくように現在取り組んでいます。将来は多くの方が簡単に高度なプログラムを活用できるようになればと夢を見ていますので、よろしくお願いいたします。

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